1.次の<問1>〜<問2>の問いに答えよ。
<問1> かぜ薬(総合感冒薬)として市販薬(大衆薬)に配合されている次の成分のうち、
口が渇いたり、尿が出にくくなるといった副作用をもつ成分の正しい組み合わせはど
れか。
a.アスピリン
b.ジフェンヒドラミン
c.フマル酸クレマスチン
d.エテンザミド
1.(a・b) 2.(a・c) 3.(b・c) 4.(b・d) 5.(c・d)
<問2> 胃腸薬として市販薬(大衆薬)に配合されている次の成分のうち、ヒスタミンの働き
を抑えることによって胃酸の分泌を抑える成分の正しい組み合わせはどれか。
a.ラニチジン
b.ファモチジン
c.ロートエキス
d.スクラルファート
1.(a・b) 2.(a・c) 3.(b・c) 4.(b・d) 5.(c・d)
2.特定保健用食品(トクホ)に関する次の<問3>〜<問4>の問いに答えよ。
<問3> 難消化性デキストリンを関与成分として保健機能が期待される特定保健用食品(ト
クホ)の正しい組み合わせはどれか。
a.体脂肪がつきにくい食品。
b.血糖値が気になる方に適する食品。
c.コレステロールが高めの方に適する食品。
d.おなかの調子を整える食品。
1.(a・b) 2.(a・c) 3.(b・c) 4.(b・d) 5.(c・d)
<問4> 血圧が高めの方に適する特定保健用食品(トクホ)と関係の深い関与成分の正しい
組み合わせはどれか。
a.杜仲葉配糖体
b.かつお節オリゴペプチド
c.低分子化アルギン酸ナトリウム
d.リン脂質結合大豆ペプチド(CSPHP)
1.(a・b) 2.(a・c) 3.(b・c) 4.(b・d) 5.(c・d)
3.水溶性ビタミンの吸収に関する次の記述について括弧<
>内に入る最もふさわしい用語は
どれか。
「ビタミンB1などの水溶性ビタミンの多くは、主として<問5>から、<問6>により
吸収されるが、ビタミンB12に関しては、<問7>の粘膜から分泌される糖たん白質に
結合して、<問8>により吸収される。」
1.胃
2.小腸
3.大腸
4.能動輸送
5.促進拡散
4.次の<問9>〜<問10>の疾患名を説明したものとして最もふさわしいものはどれか。
<問9> 心筋梗塞
<問10> 痛風
1.少し前までは、中高年の男性に多かった疾患であるが、最近では男女問わず若
い人たちにもみられるようになった。関節部などに尿酸塩の結晶が沈着するこ
とにより生じ、身体がこの尿酸塩を「異物」と判断する。この異物を白血球が
攻撃するときに激痛を伴う発作が起こる。
2.女性に多い疾患で、初期は、倦怠感、食欲不振、体重減少、発熱といった関節
以外の症状から始まる。やがて関節に炎症や腫れ、痛みの症状が現れ、次第に
全身に広がる。まだその原因が十分解明されず、従ってその治療法も決定的な
ものがないが、内分泌系に変化を起こしたり、ウイルスに感染したりすること
が引き金となって自己免疫に異常が生じ、慢性的に全身の多くの関節が炎症を
起こすのではないかと考えられている。
3.肺や心臓などの胸部臓器、あるいは胃腸や肝臓などの腹部臓器は、胸膜・腹膜
・心膜といった膜で包まれている。これらの膜の表面をおおっている部分から
発生した腫瘍をいい、アスベスト(石綿)が発症に関与していることが多いと
いわれている。自覚症状がない場合があり、定期健康診断時における胸部X線
写真で偶然発見されることがある。
4.心臓自身に血液(栄養)を供給する冠状動脈に動脈硬化が起こって狭くなった
り、攣縮を起こすことにより、心臓自身への筋肉に充分な血液が送れなくなり
(血のめぐりが悪くなり)、一過性の胸の痛みを起こす。
5.心臓自身に血液(栄養)を供給する冠状動脈に動脈硬化が起こって動脈の狭窄
がさらに進み、完全にふさがって血流が途絶えることにより心筋の壊死を起こ
す。
5.次の<問11>〜<問12>の医療用医薬品に関する記述として、最もふさわしいものは
どれか。
<問11> フェノバルビタール
<問12> ニトログリセリン
1.カルシウムイオンの細胞内流入を遮断することにより、細胞内のカルシウムイ
オン濃度を低下させ、これにより血管を拡張させるので、狭心症発作の予防や
抗高血圧薬として用いられる。
2.抗原抗体反応に伴って起こる免疫系のマストセル(肥満細胞)からヒスタミン
やロイコトリエンなどの化学伝達物質が遊離するのを抑制するので、化学伝達
物質遊離抑制薬(ケミカルメディエーター遊離抑制作用)と呼ばれている。
3.中枢神経系を抑制するので比較的強い催眠作用をもたらす。また、大脳皮質運
動領野に発生する異常興奮を抑制するため抗けいれん作用も示し、てんかんや
その他の筋肉の痙攣を鎮める目的に使用される。
4.グアニレートシクラーゼを活性化してcGMPを増加させることにより、冠状
動脈が拡張して心筋への血流量が増え、狭心症発作を止める。
5.腸管のぜん動運動を抑制するとともに水分の吸収が促進されるため、下痢止め
に用いられる。
6.医療用医薬品に関する次の<問13>の問いに答えよ。
<問13> 高血圧症治療薬に関する次の記述について、正しい組み合わせはどれか。
a.ヒドロクロロチアジドなどのチアジド系利尿薬は、本態性高血圧症の第1選択
薬であるが、最近ではカルシウム拮抗薬やACE阻害剤が第1選択薬に変わって
きている。
b.プラゾシンは、血圧降下作用と脂質代謝改善作用を併せ持つので、高脂血症を
合併する高血圧の治療に用いられることが多い。
c.気管支ぜん息を併有する高血圧症にはプロプラノロールが適している。
d.カプトプリルは、主として、中枢のα1受容体を刺激して血圧を下げる。
1.(a・b) 2.(a・c) 3.(b・c) 4.(b・d) 5.(c・d)
7.相互作用に関する次の<問14>〜<問15>の問いに答えよ。
<問14> 高血圧症治療薬であるカルシウム拮抗薬と一緒に飲むと、カルシウム拮抗薬の降圧
作用が増強され、血圧が下がり過ぎて危険な状態となる可能性が最も高い食品(飲
料)はどれか?
1.牛乳
2.青汁
3.赤ワイン
4.サイダー(炭酸飲料)
5.グレープフルーツジュース
<問15> 胃では溶けずに腸で溶けて効果が出るように工夫された薬(腸溶性製剤)と一緒に
飲むと、その薬を胃で溶かしてしまい、効果が薄れる可能性が最も高い食品(飲料)
はどれか?
1.牛乳
2.青汁
3.赤ワイン
4.サイダー(炭酸飲料)
5.グレープフルーツジュース
8.次の<問16>〜<問17>の臨床検査の項目について、最もふさわしい説明文はどれか。
<問16> HDL
<問17> CRP
1.外部から進入してきたウイルスや細菌等の微生物・異物を撃退する働きがある
ので、炎症性疾患や血液系悪性腫瘍の発症で増加し、骨髄抑制状態で減少する。
また、外傷があるときや、運動直後、ストレスの強いときにも高くなる。
2.血液中の余分なコレステロールを回収して肝臓に戻す働きをすることから一般
的に“善玉コレステロール”と呼ばれ、値が低いとそれ自身、動脈硬化の危険
因子となる。
3.肝臓、赤血球、筋肉、悪性腫瘍などに存在する酵素である。肝炎などのように
肝臓が悪い場合、赤血球が溶血等で壊れた場合、白血球の悪性腫瘍(悪性リン
パ腫や白血病)、あるいは心筋梗塞の場合でこの値が上がる。
4.炎症や組織の損傷が起こっている部分(患部)の存在や、その炎症の程度を
判定するのに有用な炎症マーカーである。
5.主に胆道から出る酵素である。胆石や胆道がん、胆道性の肝硬変など、胆道の
病気の時に値が上がる。
解答:<問1>3 <問2>1 <問3>4 <問4>1 <問5>2 <問6>4
<問7>1 <問8>5 <問9>5 <問10>1 <問11>3 <問12>4
<問13>1 <問14>5 <問15>1 <問16>2 <問17>4